メニエール病

メニエール病の症状

b91f66da11c8fed1b953598a68bd3b22_s
回転性めまい、難聴、耳鳴などの症状を繰り返す病気です。めまいは30分から数時間続き、吐き気や嘔吐を伴うことがあります。難聴は主に中~低音域の障害を認め耳閉感も認めます。耳鳴りは低音だったり高音だったりと個人差があります。メニエール病は厚生労働省からの難病指定もされておりなかなか治癒に至らないのが現状です。
メニエール病の診断基準にはAAO-HNS 1985年(1995年改訂)※1、日本平衡神経科学会 1987年※2で記載がありこれらを満たす場合に確定診断とされています。

めまい発作などを何度も繰り返すと、難聴や耳閉感が固定してしまうこともあるため症状が出現したときにはすぐに耳鼻咽喉科に受診しましょう。

AAO-HNS 1985年(1995年改訂)から抜粋

確実例 20分以上持続する自発性回転性めまいが2回以上
1回以上の聴力検査で患側耳で難聴を示す
患側耳に耳鳴りあるいは耳閉感がある
他の原因を除外できある
疑い例 1回の回転性めまい
1回以上の聴力検査で患側耳で難聴を示す
患側耳に耳鳴あるいは耳閉感がある
他の原因を除外できる
見込み例 難聴のないメニエール病のめまい発作の症例あるいは変動または固定し た難聴を認めるがメニエール病のはっきりしためまい発作のない症例
他の原因を除外できる

日本平衡神経科学会 1987年 
1. 疾患概念 原因不明の内リンパ水腫を認める。

2. 病歴からの診断
1) 発作性の回転性めまい
2) めまい発作に伴って変動する蝸牛症状がる
3) 第8脳神経以外の症状がない
4) 原因を明らかにすることができない
1)~4)すべて存在するときにはメニエール病を疑う

3. 検査からの診断
1) 聴力検査においての特徴的な難聴を認める
2) 平衡機能検査で内耳障害の所見を認める
3) 神経学的検査でめまいに関連する第8脳神経以外の障害を認めない
4) 耳鼻咽喉科学検査、内科学検査、臨床検査、医学的検査などで内耳障害の原因を認めない

4. 総合判定
1) 確実例 病歴でメニエール病が疑われ、かつ1)~4)を満たす場合
2) ほぼ確実例 病歴を満たし、間欠期の検査で陽性所見がなく、かつ否定所見がない場合

原因

a576e588c6b276d6acd4290084f79e53_s
内リンパ水腫といって、内耳の内リンパ液の過剰生産と吸収障害によって発症するといわれております。なぜ内リンパ水腫が生じてしまうのかはいまだにわかっていません。圧上昇説や膜迷路破裂説など提唱されていますがいまだに確定とはされていません。
ストレスや疲れ、睡眠不足を誘引として起こることがおおいと一般的に言われています。季節の変わり目や台風などの気候によっても症状が増悪しますので注意しましょう。
また、50歳前後で女性に多いといわれています。

治療

efe65eba52a53f9249a6aa82d9f125fb_s
治療法としては、薬物療法や生活指導を行います。
薬物治療では主に内耳のむくみをとる浸透圧利尿薬や場合によってはステロイドや内耳の循環改善する薬やビタミン剤を使用します。
発作がひどいときには安静に、重症の場合にはステロイド、めまいや吐き気止めなどの点滴など行います。精神的、心理的関与が強い場合には抗うつ薬や抗不安薬を使用することもあります。
生活指導としては、規則的な生活、睡眠不足、ストレスの回避、減塩食にこころがけていただきます。
ストレスが誘引の可能性もあるため、静かな環境でできる限りストレスフリーで過ごしてください。仕事や日常生活での無理はしないよう心がけてください
なかなか内服薬や生活改善ではコントロールできないようなメニエール病には外科的手術を行う施設もあります。内リンパ嚢手術やゲンタマイシン療法、中耳加圧療法(Meniette)という治療法になります。詳細は耳鼻咽喉科専門医がいる病院でご相談ください。

※1 Monsell E:Committee on Hearing and Equilibium guidline for the diagnosis and evaluation of therapy in Meniere’s disease.American Academy of Otolaryngology-Head and Neck Foundation.Otolaryngol Head Neck Surg113:181-185,1995
※2 小松崎篤:メニエール病,めまいの診断基準化のための資料,1987年めまいの診断基準化委員会回答書、EquilibiumRes47:247-249,1988

 
 

メニエール病についてよくあるご質問

Q.耳鼻科に行くべき?
A.耳鼻咽喉科に行ってください。

Q.どのような検査でわかる?
A.聴力検査やめまいの状態をみる眼振検査があります。検査によって、症状の程度がわかります。

Q.メニエールによる難聴は治る?
A.程度にもよりますが内服薬で改善する可能性が高いです。

Q.完全に治癒する病気?
A.完全に治ることは少なく、よくなったり悪くなったりを繰り返します。